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2016年1月28日

ミライカレッジ ライブラリー 『伝統野菜の今』(アサヒビール/清水弘文堂書房) 著:香坂 玲、冨吉満之

和食が世界文化遺産に登録された追い風もあり、近年注目を集めているのが、日本各地で栽培されている伝統野菜だ。加賀野菜や京野菜など、有名な伝統野菜もあるが、実は地元で細々と生産されてきたものも多い。その希少性を逆手に高付加価値の産品として売り出そうという取り組みも各地で始まっている。

その伝統野菜の可能性や実状を様々な観点から検討しているのが、金沢大学の香坂 玲准教授が執筆した『伝統野菜の今』(アサヒビール/清水弘文堂書房)。香坂准教授は、伝統野菜について「始まりの時期が地域によってばらばらで、定義が曖昧なところがある」と指摘している。そして、「曖昧だからこそいろいろな人が関わることができ、地域の振興や再生に一役買っている」としている。

IJUターンで新しい地域で暮らすことを考えている人にとっても、その土地の伝統は、魅力であり、時にはハードルになることもある。でも、伝統をゆるやかに捉えることにより、新しい価値が生まれ、未来に引き継ぐ土地の伝統になっていくともいえる。
「多様で曖昧という伝統野菜の『風味』」のように、地域で自分らしく暮らし、人とゆるやかにつながることも多様な人々が住む、地域のチカラに繋がるはずだ。