彼と結婚したいと考えはじめた矢先、問題が発覚するケースは少なくありません。
特にそれがお金に関わることであれば、「結婚しない方がいいのでは…」など、不安が出てきてしまう方もいるかもしれません。
でも実は、借金の種類や彼の対応の仕方次第では、問題なく結婚できるケースもあります。
そこで今回は、借金がある人と結婚した場合のリスクや、彼と結婚生活を営むことができるかどうかの見極め方などを詳しく解説いたします。
借金がある人との結婚へのリスク
お金のトラブルとなると非常に現実的な問題ですよね…。
できれば借金がなくお金にクリアな人と結婚したいと思う女性が、ほとんどでしょう。
借金がある人と結婚した場合、どんなことが起こるのか。具体的なリスクについて考えてみましょう。
今後の見通しが立たない
借金があることで、住宅ローンや子どもへの教育費用、老後資金などを算出できるのかといった将来への見通しが立ちにくくなります。
結婚式やハネムーンの費用で悩む方も多いかもしれませんが、本当にお金がかかるのはその後。
「35歳までに子どもを2人産みたい」「駅近に家を建てたい」など、将来の計画も予定通りには進まないでしょう。
借金の金額が大きければ大きいほど、返済の見通しが立たず将来への不安も大きくなります。
また、クレジットカードの滞納などで金融会社のブラックリストに載ってしまうと、今後お金が借りられなくなります。
トラブルに巻き込まれる可能性がある
どこでどのようにお金を借りたかという点も重要なポイントです。
例えば、闇金融など違法業者からお金を借りた場合は、家まで取り立てに来ることもあります。
どこまで逃げても追いかけてきて、実家の家族や親戚にまで迷惑をかけることになる可能性も…。
また、知人などからお金を借りた場合「貸した貸さない」「いくら借りた」などで揉めて、関係が壊れてしまうこともあります。
離婚理由の第二位は経済的理由
裁判所が発表した統計「司法統計(婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別)」では、妻側の離婚申し立て理由第2位に「生活費を渡さない」、第7位に「浪費する」が上がっています。
【離婚の申し立て数】
第1位 | 性格が合わない(18846件) |
---|---|
第2位 | 生活費を渡さない(13820件) |
第3位 | 精神的に虐待する(12093件) |
第4位 | 暴力をふるう(10311件) |
第5位 | 異性関係(7987件) |
第6位 | その他(5173件) |
第7位 | 浪費する(5000件) |
(参考:裁判所司法統計「婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別」)
「お酒を飲みすぎる」「性の不一致」などは離婚原因としてよくありそうなイメージですが、経済的理由より申し立て件数が下回っていました。
お金に関わる理由の離婚申し立て数が多いことから、「経済的理由」は離婚を決意する要因になり得るということが分かりました。
現実的な女性に比べ、車やギャンブルなど好きなことにお金を浪費してしまう男性が多いのかもしれませんね。
借金の種類
「借金」と聞くと、なんだかお金のトラブルを抱えた怖いもののようなイメージがありますよね。
でも実は、借金の種類は様々。
意外と身近な人にも借金があるかもしれません。
ここでは、許容できる借金とできない借金に分けて紹介していきます。
許容できる借金
借金がある人は意外と少なくありません。
借金があるからと言って結婚を考え直さなくてもいいものもあります。
では早速、許容できる借金の理由や用途を確認していきましょう。
病気やけが
病気や怪我で、一時的に大きな金額の支払いが必要になることもあります。
十分な預貯金がない場合、どこかから借りてでもお金を支払わなければなりません。
命に関わる問題ですから、借金したとしても仕方がありません。
また怪我や病気は突然なってしまうもので、自分ではどうにもできない問題でもあります。
奨学金や教育ローン
進学するときに、奨学金や住宅ローンを借りて学費を支払っている人は少なくないでしょう。
親に十分な資金がない場合は、子ども名義で奨学金や教育ローンを借り、本人が社会に出てから自分で返済していく方法を取る場合もあります。
お金を借りなければ、行きたい学校にも行けず、学びたいことも勉強できなかったことでしょう。
今より年収が低い仕事しかできなかった可能性もあります。
将来のための自己投資資金ですから、懸念するような借金ではありません。
親が建てた家の住宅ローン
親が高齢で家を建てようとした場合、住宅ローンが組めない、または少額しか借りられなくなり、社会人の息子の名前を借りてローンを組むことがあります。
この場合、ある程度資金を貯めてから家を建てているパターンが多いので、返済に行き詰まることもほとんどないでしょう。
彼名義のローンになっていたとしても、返済するのは親なので、彼自身には何の借金もありません。
よく考えるべき借金
次は、彼との結婚を考え直すべき借金についてです。
場合によっては、別れを含めて今後の付き合い方を考えた方がいいこともあるでしょう。
贅沢品の購入
必要のない贅沢品にお金を使ってしまう場合、浪費癖があると言えます。
ブランド品や収入に見合わないほど高価な車などは、借金してまで買うべきではありません。
もちろん、車が生活に欠かせない場合もたくさんありますから、車の購入自体には問題ありません。
ですが、彼の生活水準に見合っているかどうかは見極めましょう。
また、見栄っ張りな人にも浪費癖があります。
誰かと出かけると奢ってしまう、やたらとプレゼントとあげてしまうなど、自分をよく見せたくてお金を使ってしまう場合も要注意です。
ギャンブル
借金してまでギャンブルをしてしまう人なら、早めにお別れした方がいいかもしれません。
そもそも、ギャンブル依存症になっている可能性があります。
一度、彼の言動をチェックしてみてください。
「借金はギャンブルで儲けて返すから。」なんて言い出し、借金を繰り返す可能性すらあります。
結婚できる彼氏かどうかの見極め方
彼に借金があっても結婚したい!と思っている人もいることでしょう。
彼の借金を許容できるかどうかは、借金の種類だけでなく、彼の性格や金銭的な価値観によっても変わってきます。
彼が借金に対してどんな対応をしているか、結婚しても大丈夫な彼かどうかを見極めましょう。
借金返済への計画性はあるか
コツコツと返済できていて、完済までの予定が分かっていれば、大きな問題はないでしょう。
毎月の返済額や残高などを、彼に確認してみましょう。
彼自身が借金に対して真面目に対応していれば、今後返済に困ることもないはずです。
「まとまったお金ができた時にだけ返す」「勝手に通帳からお金が引かれているから分からない」など、曖昧な返事だったら要注意。
お金の管理が苦手な可能性が高いです。
本人の借金かどうか
親の借金の場合は、本人にはどうすることもできない仕方ない場合が多いです。
家族の病気、親が高齢になってから建てた彼名義の住宅ローン、奨学金や教育ローンなどは、親の資金不足が主な原因です。
とはいえ、家族のために借金を背負ってしまう程優しい彼でもあります。
これから先は借金をしない覚悟ができているか、一度確認しておきましょう。
また、家族の資金不足が原因だった場合、親が高齢になったときに老後資金援助を催促される可能性も考えられます。
結婚するならば、彼の家族の経済状況などもチェックしたいところ。
兄弟がいる場合は、兄弟の年収もさりげなく聞き出し「親に万が一のことがあった場合、助け合えるかどうか」も判断しましょう。
借金癖がないか
彼は「借金を返済するためにまた別のところからお金を借りてしまった」なんてことをしていませんか?
お金を借りる場合、無利子でない限りは必ず利子が付きます。早く返済しなければ利子はどんどん大きくなり、借金の金額も増えていくのです。
借金を繰り返すと、いつまでたっても返済が終わることはありません。
また、クレジットカードでの買い物が好きな彼も要注意。
クレジットカードの場合、カードの使用限度額と口座残高はイコールにはなりません。
100万円まで支払えるカードでも、通帳の残高が1万円だったら残りは借金になります。
クレジットカードの支払いを滞納し続ければブラックリストに載り、カードの使用はおろか他のローンが借りられなくなることもあります。
嘘をつかないか
借金があることを隠していた場合は、そもそも彼のことを人として信用できません。
「借金をコツコツ返済している」と言われても信憑性がありませんし、もしかしたら他にも隠している借金があるかもしれませんよね。
あなたに対して誠実に対応してくれる彼なら、借金も真面目に返してくれるはず。
お金の管理を任せてくれるか
浪費癖がある人に限って、自分のお金への執着心が強い傾向があります。
例え借金の金額が少なくても、結婚後あなたにお金の管理を任せてくれそうにない彼だったら考えものです。
お金の管理は得意な人がするべきですが、その意見すら通らないようなら「自分はお金の管理が苦手」という自覚が彼自身にない可能性が高いです。
結婚後も浪費癖は治らないでしょう。
借金がある人と結婚するなら、できればあなたが家計のお財布を握り、お金の管理をしていけるように話し合っておきたいですね。
結婚に向けた借金への対応
借金は、結婚前の対応が肝心です。
彼との結婚を諦めきれない場合は、彼と一緒に借金返済に向けた努力をしましょう。
結婚前にこの難問をクリアできたら、彼との絆も深まり、良い方向に導かれるはず。
債務整理をする
借金の金額が大きかったりして、返済に無理を感じたら債務整理も考えてみてください。
債務整理とは、借金の減額や免除などを行い借金の問題を解決することです。
債務整理の方法は「自己破産」「個人再生」「過払金返金請求」など、いくつかあります。
ただ、債務整理は借金が少なくなったり免除されるなどメリットばかりではなく、代償ももちろんあります。
「任意整理」や「過払金返金請求」なら比較的デメリットが少なくなっています。
どうしても借金返済が難しい場合の、最後の砦として考えてみてくださいね。
収入をあげる
彼の借金癖が問題なのではなく、収入が低くて返済能力が乏しい場合もあります。
年収が上がれば、借金返済の目処も立ちやすくなります。
少しでも収入が上がるよう、転職や副業を進めてみましょう。
結婚するなら、自分も正社員として働き続け、世帯年収を上げるのも一つの手。
ただ、借金の理由によっては、彼をダメ男にしてしまう可能性もあるので、できるだけ彼自身に頑張ってもらいましょう。
相続放棄をする
稀なケースではありますが、親が借金を抱えたまま亡くなってしまい、彼が代わりに返済することになることもあります。
そんな時は、相続放棄を選択することができます。
親の資産は、負の遺産でさえも相続の対象になってしまいますが、相続放棄をすることで借金返済の義務が一切なくなります。
ただし、この場合全ての遺産を放棄することになるので注意が必要です。
借金の金額以上に、プラスになる遺産(預貯金や死亡保険金、土地など)があれば相続放棄は考え直すのがベター。
また、相続放棄には期限もあるので早いうちに対応しましょう。
将来のキャッシュフローを試算する
彼は、お金の流れをしっかり把握できていないのかもしれません。
子どもがお小遣いをもらった時のように、「あればあるだけ使う」という考えの場合もあります。
「何歳までにいくらの出費がある」「だから毎月いくら貯めなけらばならない」といったことを具体的な数字にして見せてあげましょう。
視覚的な情報が加わることで、一気に理解しやすくなります。
キャッシュフロー表は、FP(ファイナンシャルプランナー)に頼んで使ってもらうこともできますし、専用のソフトを使って自分で作ることもできます。
まとめ|借金問題は結婚前にしっかり話し合って解決すべし
借金がある人と結婚を考えている女性は少なくないでしょう。
奨学金や車のローンも借金の部類に入りますから、意外と多くの人が借金を抱えていることになります。
結婚しても問題のない借金もあれば、考え直したい場合もありますが、どちらの場合でも基本的には結婚前に彼としっかり話し合う必要があります。
彼の言動によって、結婚できるかどうかの判断も変わってきます。
・どんな借金なのか
・彼のお金に対する価値観はどうなっているのか
の2点をしっかり確認しましょう。
どんな結果になっても自分自身が納得できるように、ベストを尽くすことをおすすめします。